ディズニーによる20世紀フォックス買収の疑問点、影響、そして狙い Part1
どうも、ケテーナ(@With_Your_2step)です。こんにちは。
本当は私の自己紹介の記事を書こうと予定していたのですが、急遽内容を変更いたしました。
日本時間で12月14日の夜、21世紀フォックスの映画部門である20世紀フォックスをディズニーが買収することが合意に達しました。(買収の“完了”ではありません)
The Walt Disney Company to Acquire Twenty-First Century Fox, Inc., After Spinoff of Certain Businesses, for $52.4 Billion in Stock: https://t.co/XeOzZXaRBn
— Walt Disney Company (@WaltDisneyCo) 2017年12月14日
いやー、ついにこの段階まで決まりましたね。
個人的にはスターウォーズ(ルーカスフィルム)を買い、マーベルを買い、ウォルト・ディズニー・ワールドのアニマル・キングダムに「アバター」のテーマランド"パンドラ"を作ったあたりから「ディズニーさん、こりゃいつか20世紀フォックスお買い上げになるだろ」って思ってました。が、予想以上に早かったです。パンドラの完成からたった7ヶ月あまりの出来事でした。
私はこの件が発表された14日の夜、前回の記事(ブログ開設のお知らせ - 双子の陽が沈む場所 -Where Binary Suns Set-)でも書いた通り、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のプレミアム・ナイトに参加していたので、映画を観終わってTwitterを開いたらディズニーのフォックス買収が決定していて完全に不意をつかれました笑
これのせいで最後のジェダイの余韻が少しぶっ壊されてしまいましたので翌日もスターウォーズ観てきました。
てことで今回はPart1として「20世紀フォックスの買収によって生じたいくつかの疑問点と、それに対する私の見解」についてお話しします。
(本当はもっと早く記事上げる予定だったんですけど、色んな方の「最後のジェダイ」評を見てたらすっかり遅くなってしまいました。すみません…)
また、Part2では「フォックス買収による作品及びパークへの影響と、ディズニーの狙い」について書く予定です。しばしお待ちください。
【2018年 5月 追記】5月8日にユニバーサルスタジオを傘下に置くコムキャスト社がフォックス買収に参戦との報道がされましたのでこの話題についても現在様子を見ていますのでかなり記事公開が遅れています。申し訳ございません。
- シンプソンズのアトラクションはどうなるのか
ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドとユニバーサル・スタジオ・フロリダには「ザ・シンプソンズ・ライド(The Simpsons Ride)」というシンプソンズのアトラクションがあります。
USHの公式サイト(The Simpsons Ride™ | Rides & Attractions | Universal Studios Hollywood)から引用
「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」をクローズして作られたアトラクションなので形式としては目の前に巨大スクリーンがあるライドに乗り込むタイプのものとなっています。
私はディズニーランド・リゾートやウォルト・ディズニー・ワールドを訪れた際には必ずユニバーサル・スタジオにも遊びに行っているのですが、このアトラクションもかなり好きな部類に入ります。
このアトラクションが果たしてどうなるかということなのですが、個人的にはユニバーサル・スタジオに存在する「スパイダーマン・ザ・ライド」などのマーベルコンテンツと同じ道を辿ると予想しています。
つまり、少なくともしばらくは現状のままユニバーサル・スタジオに残るということです。同じくディズニーに買収されたマーベルのスパイダーマンのアトラクション「スパイダーマン・ザ・ライド」やアイランズ・オブ・アドベンチャーを構成するアイランド(=テーマエリア)の1つである「マーベル・スーパー・ヒーロー・アイランド」も未だにユニバーサル・スタジオに存在しています。
ご存知ない方のために説明いたしますと、デッドプールというマーベルキャラクターがいます。もともと根強い人気のあるキャラクターでしたが、去年の6月(米国では2月)に映画化され、日本でも一般大衆への人気と知名度がかなり広まったと私は感じています。
4,5年前の私はデッドプールの翻訳コミックがどこにも売ってなくて難民と化していましたが、今では書店に入れば普通にデッドプールの翻訳コミックが買えるのですから良い時代になりました笑
そんな彼ですが、実は下品でかつグロ描写ありきのキャラクターなのです。(でも、とっても面白いのでまだ映画を未見の方は是非見てね!)
©︎MARVEL
そんな彼が果たしてディズニーに買収された後でも本領発揮できるのか?というのが多くのファンが抱える疑問ですが、これについてはディズニーのCEOである ボブ・アイガー氏がきちんと言及しています。
『デッドプール』のようなR指定映画(過激な描写のある映画)はディズニー傘下となった後もR指定のまま作られると語っています。
よかったね、俺ちゃん。ということでデッドプールはディズニー傘下になった後も好き放題できるようです。デップーには今回のディズニー買収の件をぜひとも映画の中でいじってほしいですね笑
ちなみに、映画でデッドプールを演じているライアン・レイノルズがしっかりとこの話題についてツイートしています。乗るのが早い、流石ですね。
Apparently you can’t actually blow the Matterhorn. pic.twitter.com/2bEAAcZrUv
— Ryan Reynolds (@VancityReynolds) 2017年12月14日
ディズニー&マーベルスタジオでは既に「マーベル・シネマティック・ユニバース(通称:MCU)」という世界観のもとに『アイアンマン』『キャプテン・アメリカ』『アベンジャーズ』などの作品をリリースしています。 ©︎MARVEL
それに対して、20世紀フォックス側も「X-MEN・ユニバース」というミュータントのヒーローチーム「X-MEN」を使用した作品群を構築しています。©︎MARVEL
先ほどご紹介したデッドプールもこのX-MENの世界観に属しています。
双方がディズニーという同じ屋根の下で暮らすこととなった今、いずれは合流するのでは?というのが噂されていますが、これについてもボブ・アイガーCEOが言及していて
X-MEN、デッドプール、ファンタスティック・フォー※も含めてMCUを拡大していくとのことです。
※「ファンタスティック・フォーとはX-MENと同様に20世紀フォックスが映画化の権利を所有しているマーベルヒーローチームおよびその作品名のことです。
ということで、ついにX-MENとファンタスティック・フォーのMCU合流が叶う日が近いですね。2019年の『アベンジャーズ4』で合流するのでは?と予想してる方もいましたが、X-MEN・ユニバースも2019年まで作品のラインナップも発表済みであり。そもそも、ディズニーがフォックスを買収するでに1年から1年半ほど時間が掛かると言われていますので、『アベンジャーズ4』以降、最短でも『アベンジャーズ4』におまけ出演くらいが現実的かと思われます。また個人的にはX-MENよりもファンタスティック・フォーの方が早くMCUに合流しそうだと思いますが。
そして、何よりもスタン・リー御大が御存命のうちにX-MENとアベンジャーズが共演する可能性が大幅に上がったことが私は嬉しいです。御大がいてくれたおかげで今、私たちがマーベル作品をこうして楽しむことができているのでぜひ見せてあげたいですね。元気に長生きしてほしいと心から願っています。
- スター・ウォーズにフォックスのファンファーレは帰ってくるのか
最後に、最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が絶賛公開中なスター・ウォーズについてです。
ディズニーがルーカス・フィルムを買収する前、つまり20世紀フォックスのもとで作られていたスター・ウォーズ映画(EP4,5,6の旧三部作、EP1,2,3の新三部作)ではオープニングでのフォックスのファンファーレがお決まりとなっていました。
誰もが一度は見たことあるのではないでしょうか?このロゴと共に鳴り響くファンファーレを。©Twentieth Century Fox Film Corporation.
このファンファーレとスター・ウォーズは切っても切りきれない縁で結ばれていて
もともと『スター・ウォーズ』のメインテーマは同ファンファーレに合わせて作曲されたもの。20世紀フォックスがファンファーレなしのロゴだけを主流にしていた1970年代の半ば、同ファンファーレを気に入っていたジョージ・ルーカスが1977年の『スター・ウォーズ』で使用することを決め、ジョン・ウィリアムズが同じ変ロ長調でメインテーマを作曲したとのこと。
ということもあり、スター・ウォーズにこのファンファーレの復活を求めるファンも多く見られ、私自身としても大変好きなファンファーレではあるのですが、私はこのファンファーレの復活は無いと思います。むしろフォックスのファンファーレ復活反対派です。
そもそも、近年毎年公開されているスター・ウォーズ映画はルーカス・フィルムとディズニーによって作られたものであり、20世紀フォックスは全く関係ありません。
さらに理由を付け足すと、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から始まるスター・ウォーズ映画には良くも悪くも「これ、ディズニーが作ったな」と感じる瞬間が多々あります。
既にご覧になった方の中には分かってくださる方もいらっしゃると思うのですが『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のかなり重要なとある展開にも私は"近年のディズニー"をかなり感じました。
よくスター・ウォーズであんなに勇気のある舵取りをしたなぁと(ネタバレできないので詳しくお伝えすることはできませんが、いずれこれについて記事を書くと思います。ディズニー好きな私にはかなり衝撃的でした。)
それぞれ「フォースの覚醒」「最後のジェダイ」から新たに加わったBB-8(右)とポーグ(左)。非常に愛らしく、誰もが思わずにっこりしてしまうほどのあざとさである。かわいい。©Lucasfilm Ltd.
そういうこともあり、私は「もう旧三部作のスター・ウォーズとは違うんだぞ。」ということを強く訴えてるこの新たなスター・ウォーズサーガには20世紀フォックスのファンファーレはふさわしくないと思うのです。
また、20世紀フォックスはルーカス・フィルムにとっては"配給会社"でしたが、ディズニーは"配給会社であり親会社"ですのでディズニーがわざわざフォックスのファンファーレを復活させるかなぁ…という感じです。
しかし、こんなこともあります。
スター・ウォーズとMCU(マーベル)作品のオープニングでは、ディズニーはファンに配慮して自社のシンデレラ城のロゴをあえて出してません。
こちらは皆さんお馴染みのウォルト・ディズニー・スタジオのシンデレラ城のロゴ©︎Disney
これを考慮すると、もしかしたら「ディズニーがSWファンのことを考えてフォックスのファンファーレを復活させる」なんてこともありえるかもしれません。
しかし、いずれにせよディズニー、フォックス、そしてルーカス・フィルムの関係が今後どのような形で固まるのかということ次第だと思います。
少し長くなってしまいましたが、Part1は以上にしたいと思います。私の見解はあくまでも私の見解でしかないのでそこらへんはご了承ください。
ここまで長々とご覧になってくれた方、どうもありがとうございました。
また次の記事も頑張って書きたいと思うので、今後もよろしくお願いします。では。